福島県の中間貯蔵施設に保管された除染土の、県外最終処分の期限である2045年まで、20年を切りました。土地を提供した住民の多くが、県外処分に向けた進展を強く望んでいますが、大きく進んではいません。こうした中、自宅があった土地に、石碑を立てて、ふるさとに帰る日を待つ男性がいます。

「2045年に土地は返ってくる」

「想帰郷(そうききょう)」。大熊町の中間貯蔵施設の用地の中に建てられた石碑には、こう記されています。

大熊町・赤井俊治さん「地上権設定で2045年の時点でこの土地も返ってくる、私も帰ってくるという思いを込めて『想帰郷』という石碑を建てた状況。早ければ早い方がいいので、除染や再生土を早く搬出して初めて福島の復興がなしえるのではないかと思うので、大いに期待したいと思う。約束はやっぱり約束なので、守っていただきたいというのが願い」

海に近い大熊町で生まれ育った赤井俊治さん(69)。元々、町役場や地元の建設会社で働いていましたが、原発事故で避難生活を繰り返し、自宅は中間貯蔵施設となり、いまはいわき市で暮らしています。

赤井さん「何日かで帰れるのだろうという感覚でいたが、爆発して避難ということになって『安全神話』だった。事故が起こることはないという感じだったので」