原発事故の影響で使用できなくなった福島県双葉町の中学校が、解体を前に初めて一般公開され、卒業生などが別れを惜しみました。
「成人式で会おうね」
黒板に書かれた寄せ書きは今も、13年前のあの日のままです。
原発事故の影響で、使うことができなくなった双葉中学校。震災で長い間全町避難を余儀なくされた双葉町では、老朽化した校舎を解体することに決めました。週末に行われた最初で最後の一般公開には、思い出の校舎に別れを告げようと集まった卒業生らの姿が。
卒業生「懐かしい~」
震災が起きた日は卒業式だったため、3年生の教室の黒板にはお祝いの言葉や別れを惜しむメッセージが残されていました。また、図書室では、地震で床に散らばった本の色褪せた表紙が13年の月日を感じさせます。卒業生らは、学び舎の最後を目に焼き付け、思いを巡らせていました。

卒業生「卒業した次の年が震災だったので(自分が)いた跡はないが、やっぱり来てみると懐かしい」
卒業生「ここ(中学校)が新しく生まれ変わって、双葉町の復興につながるなら嬉しい」
中学校の跡地には、認定こども園や義務教育学校が一体となった教育施設が建てられることになっていて、校舎の取り壊しは今年度中に始まる予定です。











