故郷からの巣立ち

そしてこの春、多くの卒業生と同様、臼井選手はふるさと気仙沼を離れます。

フェンシング 気仙沼高校 臼井康晴選手:
「テスト終わった後、ここらへん(海の近く)でご飯食べて、勉強して疲れたらここらへん散歩して休憩するという。東京だと息がしずらくて。やっぱり海が広がっていると空気がおいしい感じがしてて気持ちいい。生まれたときから住んでいる土地なので思い入れもありますし地域の方が本当に優しいのでそこも好き」

地域の人々の優しさ。子供たちと過ごす時間も、残りわずかです。

子供たち:
「ジャパンになりたい」「かっこいいですね。あこがれです」

フェンシング 気仙沼高校 臼井康晴選手:
「ここで練習してきたというのもありますし、この小さい子たちとのにぎやかさから離れるのはさみしいなという気持ちはあります。今まで自分は父に頼ってやってきてしまったので、大学に行くとひとりで全部やっていかないといけないので、しっかりと今まで頼っていた面を捨てて、大学に行ったら自分でしっかり考えて選手としても人としても成長できるような姿になりたいです」

決意の一方で、胸を突く郷愁、そのわずかな心の揺れを、父・壯太朗さんは見逃してはいませんでした。