「若い人に興味を持ってもらわないと」現場ドライバーの本音

西濃運輸仙台支店でドライバーを務める岡勇人さんを取材しました。岡さん、この日は、静岡へ荷物を運ぶための準備をしていました。

西濃運輸仙台支店ドライバー 岡勇人さん:
「マイナスのイメージでもあるドライバーの長時間労働が問題となっている」

運送業界では、長年ドライバーの人出不足を補うため、一人が長時間労働を強いられるなど、労働環境の改善が課題となっています。

セイノーホールディングス 神谷敏郎経営企画室担当:
「少しでも長距離を運ぶために運転する時間を長くさせてあげることが大事。そうすると運転しない時間いわゆる荷物を積んだり降ろしたりする時間をいかに短くするかそういった人の確保が大きな課題」

来年4月以降、これまでと同様の仕事を行うためには、より効率化を図る必要があるとされています。ドライバーの岡さんは、業界全体の環境が改善されることで人員の確保に繋がるのではないかと話します。

西濃運輸仙台支店ドライバー 岡勇人さん:
「若い人たちに興味を持ってもらえるような魅力的な職場(業界)になっていければと思います」

人出不足のなか労働力も減っていくというのは、会社側だけでなくそこで働く人たちにとっても大きな影響を及ぼします。

運送業界の2024年問題の影響を整理します。

(1)売り上げの減少
労働時間が制限されその分、業務(仕事)の量が減ると予想されるため、売り上げも減少が見込まれます。
(2)ドライバーの収入の減少
労働時間が短くなる分ドライバーの収入が少なくなることが懸念されます。

これまで1人1000時間働いていた仕事が、来年4月から960時間に制限されると、その差の40時間を別の人が補う必要が出てきて、そのための人員確保=人件費もかかります。そのためには運送料金の見直しなども考えられ、荷主や消費者への影響も出そうです。

こうした労働力不足を補うために業務の効率をあげる取り組みが始まっています。輸送の方式を転換する「モーダルシフト」です。