宮城県産のブランド米「ササニシキ」は、今年、誕生から60周年を迎えました。一時は県内トップの作付面積を誇ったササニシキ。しかし、栽培の難しさなどから作付けは大きく減っていて、今は復権に向けた取り組みが行われています。

今から60年前の1963年、県古川農業試験場で「ハツニシキ」と「ササシグレ」を交配して誕生したササニシキ。

戦後の食糧不足に対応し、より多く収穫できる品種として開発されました。炊き上がりの香りやさっぱりとした味わいなどその品質の良さが評価され、1965年には県内の作付面積でトップの品種に。全国でもコシヒカリに次ぐ作付けを誇り、「東のササニシキ、西のコシヒカリ」と呼ばれました。

しかし、いもち病に弱く倒れやすいという栽培の難しさから93年の大冷害を機に生産量が激減しました。

当時の農家:
「これは天候の災いするところであってどうしようもないと思うけど、へこたれていられないから来年こそという思いでやっていかなければ」

冷害に強いコメとして誕生した県産米「ひとめぼれ」に取って代わられ、全国の栽培品種上位20位からも姿を消しました。

県ではササニシキの魅力を知ってもらおうと今年2月にロゴを一新するなどPRに力を入れています。新米のPRイベントではサンドウィッチマンの2人もエールを送りました。

サンドウィッチマン 伊達みきおさん:
「お米といえばササニシキでしたからね。ずっとササニシキ食べて育ってましたから」

長年愛される伝統の品種「ササニシキ」は還暦の今年、復権を目指しています。