東日本大震災から11年が経ち、被災地では、新たな課題が見えてきました。災害公営住宅で空き家が増えてきていて、住民らは不安を感じています。

■集落は過疎化、高齢化進む


宮城県石巻市の十八成浜です。牡鹿半島に点在する小さな浜の一つで震災の津波で大きな被害を受けました。主な産業は、ワカメなどの養殖ですが、厳しさは年々増しています。

浜にいた漁業者:
​「十八成は年配の人が多くて人口は減ってはきています」
養殖業者:
「ワカメやるにも大金かかるから、息子たちも勤め人だから継がないから」

かつては海水浴場が賑わった

十八成浜は、牡鹿半島で唯一の海水浴場があり、夏場は大勢の海水浴客でにぎわいました。また、海辺の集落には、▼およそ130世帯が暮らし民宿などもありました。
しかし、震災後は、防潮堤を▼30メートほど内陸に移設し、集落は、▼海抜20メートルの高台を切り開いて移転しました。

高台を切り開いて団地を造成

自治会長を務める及川伸太郎さん(72)です。
及川伸太郎さん:
「震災後3年4年くらい経ってからできあがったのはそのころ入ったんだけれども、体調不良で病気になったりして亡くなったということで段々ぽつぽつと空いてきたのが現状ですよね」

十八成浜の自治会長の及川伸太郎さん

十八成浜団地には、2016年までに▼7区画の宅地と24戸の平屋の災害公営住宅が整備されました。しかし、時間の経過とともに空き家が目立つようになり最も多い時で▼7戸が空き家になったといいます。

2016年までに整備された団地


及川さん
「空き家のままの状態だとせっかく作ったのに空いているのは、まずいのかなと言う感じがしてますけどね地域としてはね」

市役所に依頼し空き家の中を見せてもらった


石巻市に空き家となった災害公営住宅の中を見せてもらいました。

石巻市住宅課 小林賢課長補佐:
「1LDKになっていて入居者はいないので電気水道止まっています。畳敷きになっていてできるだけ被災前の住居に近い感じになっている」

室内は、高齢者に配慮しバリアフリー構造になっています。急に具合が悪くなった場合などに外部と連絡を取る緊急通報装置もあります。