東日本大震災では、宮城県内の沿岸部にある医療機関も大きな被害を受けました。津波の被害を受けながらも、患者200人以上を避難させるなどした岩沼市の南浜中央病院もその一つです。
14年半が経った現在も同じ場所で地域の医療を支えている病院の「今」を取材しました。
■2011年3月12日 東日本大震災発生翌日

「宮城県南部、岩沼市の上空です。阿武隈川沿いにあります、南浜中央病院、SOSの文字がはっきりとみえます。」

東日本大震災の発生当時、屋上からヘリコプターに向かって救助を求める人たち。宮城県岩沼市の沿岸部にある南浜中央病院の看護師たちです。病院の1階は、津波によって浸水。院内には入院患者や医療スタッフ約300人が取り残されました。

震災から14年半。南浜中央病院は、今もなお岩沼市寺島の同じ場所で精神科の診療を中心に県南部の医療を支えています。

高階憲之院長
「精神科の病院っていうのは、特に県の南部を考えるとそんなに多くはない。地域の精神医療のためには、十分まだまだ役に立てる立地であるし、役に立たなきゃいけない」