■震災当時、病院は津波の浸水区域外 院内にの残された震災の爪痕

南浜中央病院の高階憲之院長です。

院内の「ある場所」を案内してくれました。
1階にあるコンクリートの柱。残されていたのは、高さ3mにも及んだ津波の爪痕です。

高階憲之院長
「津波だということで水が流れてきてここにベッドとかが置いてあったがそこの中で渦を巻いている状況だった。現実感がなくなっていた。」

海から約700メートルの場所にある南浜中央病院。当時、県が示していた宮城県沖地震のハザードマップで病院は津波の浸水区域に指定されていませんでした。

しかし、駐車場に止めてあったバスが流され外壁に衝突するほどの威力で押し寄せた津波。院内にも水は流れ込み、1階の天井近くまで浸水しました。

高階憲之院長
「この地震ではひょっとすると、津波が来るかもしれないということで患者さんを2階以上にあげなくちゃいけなかったよねっていう声が複数の人から出た。階段の下までベッドを運んでそこから人力で上まであげるという作業をしました。」