夢の実現へ…新たな挑戦
しかし、春を迎えた14年前のあの日。震災の津波がこの地区を襲い街並みは一変しました。只野さんは妹の未捺(みな)さん、母、祖父と多くの友人を失いました。
只野哲也さん(2011年5月・当時11歳)
「やっぱ、妹いないと、つまんないな(Q記者:「仲良かったの?」)仲良いっていうか、遊ぶ相手いないとつまんないよ」

災害危険区域として人が住むことはできなくなり、震災遺構となった校舎だけが残るふるさと。校舎を訪れる人たちに「あの日」まで確かにこの街にあった地域の温かさを感じてもらいたい。只野さんは校舎隣の土地を市から借り、憩いの場を作るプロジェクトを立ち上げました。
只野哲也さん(2024年2月):
「ソフトの面が本当の意味での復興に向かうような最初の要石というか、最初の土台となるようなものができたらいい」

新たな挑戦も始めています。プロジェクトの資金にするためのクラウドファンディングです。
クラウドファンディングサイトの担当者:
「例えば『震災遺構大川小学校はこんな場所です』みたいな写真とか、イメージ図を入れて『こういうコミュニティカフェを作りたい』とか、私たちの思い、みたいな。すべてを写真にする必要もないかなと思います」

飲食ブースなどの設備費として寄付額は800万円を目指していますが、初めての試みに不安もにじませます。
只野哲也さん:
「課題としては資金の面が一番。いかに最初のスタートのところでコストを削減して限られた人数で運営していけるか」