2011年の東日本大震災では発災直後、地震の規模を示すマグニチュードが実際よりも低く発表され、地震速報のあり方が課題となりました。こうした中、東北大学の研究者は、GPSを活用した新たなシステムの開発に取り組んでいます。地震研究の最前線を取材しました。

東北大学大学院理学研究科 太田雄策教授:
「(気象庁は)あの地震で3分で津波注意報や津波警報を出しました。それ自体は素晴らしいことだったが、唯一問題だったのが初めに推定した地震の規模のマグニチュードが8程度であったこと」

東日本大震災について振り返る東北大学の太田雄策教授。14年前の震災では、発災直後、地震の規模が過小評価されていたと指摘します。東日本大震災のマグニチュードは、国内観測史上最大となる9.0。しかし、発災直後の発表は違っていました。マグニチュード7.9。実際よりも低く発表されていたのです。その理由は、気象庁のシステムにありました。

東北大学大学院理学研究科 太田雄策教授:
「気象庁が主に使っているのが細かい揺れを調べるための地震計」