宮城県気仙沼市で計画されている風力発電事業について、市民団体が28日、県に要望書を提出し災害のリスクや景観の問題があるとして、計画に反対するよう求めました。

要望書を提出したのは、「気仙沼の森と海を守る会」や地元の自治会など4団体です。

気仙沼市北東部の羽田地区にある市有地や市有林では、東急不動産が高さ180メートルの風車を最大で10基建設する風力発電事業を計画しています。

要望書では、土砂災害などのリスク拡大や水質・生態系への悪影響、騒音などによる健康被害の懸念、それに景観の悪化があるとして、県に対し環境アセスの準備書に付ける意見などで計画に反対するよう求めています。

気仙沼の森と海を守る会 松本まり子代表:
「景観の問題に関しては単なる見た目ではなくて、そこに住む人たちの精神性に及ぼす影響を軽んじられているのは本当に悲しい」

要望書を受け取った小林徳光副知事は「地域と共生する形で再生可能エネルギー導入を進めるのが県のスタンスであり、住民の意見も踏まえて県の意見を示していく」と応えました。

守る会では、これまでに計画に反対する9018人分の署名を集めていて、気仙沼市にも同様の要望書を提出しています。