脂の乗りは「運動不足」と「豊富な餌」が理由
今シーズンのカツオについて、専門家は2つの特徴を挙げます。
漁業情報サービスセンターカツオ担当 水野紫津葉さん:
「ひとつが運動量が少ないということ、もうひとつが餌がたくさんあってお腹がいっぱいになっているということ」

ポイントは、青森県沖に形成されている暖かい海流の渦です。
漁業情報サービスセンターカツオ担当 水野紫津葉さん:
「青森沖に暖水渦があって、その暖水渦の構造は表面だけが暖かくて下層が冷たいという構造で、カツオが深いところまで潜れず表面だけにいて運動量が少ない」
さらに、暖水渦の中では餌が豊富な状況だと言います。
漁業情報サービスセンターカツオ担当 水野紫津葉さん:
「暖水の渦の中に暖かい水と冷たい水が混ざっている。そういう海の状況だと餌となる生物が豊富になる傾向がある。カツオは今、たくさん餌がある状況で運動せずにお腹いっぱいに食べられる」

運動せずたくさん食べることで脂肪量が増え、戻りガツオのような脂の乗りになっているというのです。漁業情報サービスセンターは、カツオは今後も東北地方の海域に入ってくるとみていて、今シーズン、気仙沼港でのカツオの水揚げは順調に推移するだろうと分析しています。
気仙沼市の「かつお祭り」は8月11日まで開かれていて、期間中はカツオの特売や握りの無料提供などが予定されています。