全部で100曲以上 公務員として働く傍ら 自宅のスタジオで

滝澤:これまでにどのくらいの数の曲を作りましたか。
牧野:忘れてしまった曲もあるんですが、おそらく全部で100曲以上は作っていると思います。
滝澤:作曲を始めたのはいつですか。
牧野:最初は高校2年生の時です。
滝澤:今は自宅のスタジオで作曲されているということですが、どんなことを心掛けて作っていますか。
牧野:感覚だけに頼らない、しっかりとした音楽を作るようにしています。
滝澤:どんな時に曲を思いつきますか。
牧野:「作るぞ」と気合いを入れて作るタイプなので、自宅にこもっている時に思いつきますね。
滝澤:その時は自分の世界に没頭しているんですか。
牧野:でも、結構苦しいことの方が多いんです。
滝澤:メンタルコントロールはどうされていますか。
牧野:ものづくりをする人間は、苦しさや葛藤があるから生み出せるという側面があると思うので、そこから逃げないようにする。ただそれだけだと思います。
滝澤:苦しみさえも受け入れるわけですね。活動拠点を静岡市から焼津市に移した理由は何ですか。
牧野:ライブで全国各地を回っていて、焼津を訪れた時に、焼津の人たちの温かさに引かれたことが一つの理由です。人柄も景色もすごくいいところに、自分自身が救われていると感じます。活動拠点を移して初めて作曲した焼津のPRソング「やいちゃん日本一!」は、半年あまり焼津市内を歩いて作曲しました。
滝澤:私も聴いてみて、焼津の街を散歩しているような気分になりました。ところで、牧野さんは公務員として働く傍ら、シンガーソングライターとしても活動していますが、そのようなことが可能なんですね。
牧野:私のように、公務員の仕事をしながら、休日に音楽活動をしている人は全国にたくさんいると思います。ただ、公務外で収入を得ることは地方公務員法で制限されていますので、今回のデビューを機に正式に、市の兼業許可をいただくことができました。大変まれなケースです。
滝澤:想いがあったからこそ、許可されたのかもしれないですね。