戦争を知らない世代に戦時中の体験談を伝えたい。
平和について学ぶ上田市の大学生が14日、研究の成果を発表しました。
長野大学の山浦和彦(かずひこ)副学長のゼミで学ぶ6人は、疎開をテーマに、太平洋戦争を経験した県内外の7人から聞き取り調査などを行い、研究の成果を冊子にまとめました。
東京から避難した89歳の女性は、疎開先の上田市でも空襲にあったことや、どうしようもなくなったときに苦しまずに死ねるよう、父親が母親に青酸カリを渡したことを語ったといいます。
ゼミ長 岡田輝(ひかる)さん:
「戦争に巻き込まれることによって常に死を覚悟する状況になることを、今の僕たちの生活の中では感じることができない」
学生は、聞き取った体験を若い世代に伝えていこうと、小中学校や高校で授業も行っています。
ゼミ長 岡田輝さん:
「戦争体験者の話を聞くことを通して、自分の回りでもこんなことがあったんだなということを気づいてもらえれば」
冊子は、市内の学校や図書館などの公共施設に配布するということです。