髪の毛の10万分の1の太さに相当する非常に小さな炭素のことを「ナノカーボン」といいます。
信州大学が開発したこのナノカーボンを使った膜が中東・サウジアラビアで活用されることになりました。

■信州大学 遠藤守信(えんどう・もりのぶ)特別栄誉教授
「いよいよ21世紀水飢饉が起きそうだと。地球規模で人類に貢献できるそういう成果に至った」
信州大学は、31日の会見で、サウジアラビアと海水を淡水化する分野で覚書を締結したことを明らかにしました。
信州大学の遠藤守信特別栄誉教授などが開発したのは、カーボンナノチューブを使った水を浄化するための「膜」です。
海水の淡水化事業で世界のおよそ3割を占めるサウジアラビア。

信州大学が開発した膜は、浄化する際に微生物や有機物が付着しにくいとして、現地の実証実験で高く評価されました。
■信州大学 遠藤守信特別栄誉教授
「いい技術は単に日本だけに視点を置くのではなくて、やはり人類に貢献する目的がある。未来に向けて協力しあってそれぞれの目的を達成していく」
今後、サウジアラビアと共同で研究を進め、ナノカーボンを使った「膜」の実用化や、人材育成に取り組むとしています。












