伊那市で2022年、女性を殺害して通帳などを奪ったとされる男に、長野地方裁判所は無期懲役を言い渡しました。

無期懲役の判決を受けたのは、伊那市西箕輪の無職、橋爪亮太被告30歳です。


判決によりますと、橋爪被告は2022年12月、金品を奪う目的で当時85歳の女性の首を絞めて殺害し、印鑑や通帳を奪ったものです。

裁判の争点は橋爪被告が、強盗目的で女性を殺害したかどうかでした。

検察側は、「寝ていた被害者を殺害する前後に通帳などを物色していたことから目的は強盗だったことが強く疑われる」などとして、無期懲役を求刑。

一方、弁護側は、「家に侵入したのは窃盗が目的。被害者に見つかったと思い、とっさに気絶させるつもりで首をしめた。明確な殺意や計画性は無かった」と主張していました。

19日に行われた判決公判で、長野地裁は、「被害者を殺害した際、通帳などをはじめとする財物を奪おうとする意図があったことはほぼ明らか」と指摘し、強盗目的で女性を殺害したと認定。


「残忍で冷酷非道な犯行」だとして求刑通り、無期懲役を言い渡しました。

弁護側は、控訴するかどうか本人と相談して決めるとしています。