長野県中野市で4人が殺害された事件の裁判員裁判は、青木被告の精神鑑定を行った医師が証言台に立ち、被告が妄想などの症状が再発し悪化した状態にあったなどと話しました。
中野市の青木政憲被告は2023年5月、自宅近くで住民と警察官合わせて4人をナイフや猟銃などで殺害した罪などに問われています。
16日の裁判では弁護側の請求で精神鑑定を行った医師への証人尋問が行われ、医師は「青木被告は犯行時、統合失調症が再発し悪化した状態にあった」などと話しました。

医師は、青木被告が周囲から「ぼっち」「きもい」と言われる妄想を抱いた大学生の頃に病気が発症したとみられると指摘。
その後、実家に戻って農業をしていた時期は、周囲と関りがない生活環境で症状は安定していたとしました。
しかし、ジェラート店で働くようになった事件のおよそ1年前に環境が一変。周囲からの刺激などで症状が再発し、犯行時には妄想に支配されていたなどと話しました。

17日は検察側の請求で精神鑑定を行った医師への証人尋問が行われる予定です。