青木被告は法廷とは対照的に、これまでの捜査では犯行の動機などを詳しく話しています。11日は検察官が捜査段階の供述調書を読み上げました。

青木被告は、学生時代に、ネットいじめにあったなどの「妄想」を抱き、大学を中退していて、その後、地元へ戻り、しばらくは周囲から悪口は言われなくなったものの、1~2年後には再び言われるようになったと話しています。

青木被告:「祭りの客からぼっち、きもいと言われた。長野にもネットいじめが
広がったと思った。スーパーでもぼっち、きもいと言ってくる人がどんどん広がっていった」

また、事件1~2年前からほぼ毎日自宅の前を散歩する女性2人から、悪口が聞こえてきたと話しています。

2人を襲った理由についてはー。

青木被告:「余りにも悪質で許せないと思った。私を見るたびに『ぼっち』と言ってくる。特に悪質だと思った。事件前から殺してやりたいと思っていた」

また、殺害した警察官2人に対しては「射殺される前に身動きを取れなくしようと思った」などと話していました。

そして、事件を起こしたことを次のように受け止めていました。

青木被告:「ばかな人間が多すぎる世の中に愛想が尽きてしまった。私は世間から悪口を言われ、世の中から排斥され、死刑になる宿命だった。もし事件を起こさなくても別の人間を殺していた可能性は極めて高かった」

供述調書はおよそ1時間に渡って検察官が読み上げました。

捜査段階では事件について、これだけ話をしていたのも関わらず、法廷で何も話さない被告に対し、遺族からは厳しい視線が向けられていました。