静岡県掛川市に住む遺族の小林房枝さん。
去年、松本で献花台が設置されたことを知り、後藤さんに手紙を送りました。

小林房枝さん:「地元の方たちの思いには言葉には言い表せないくらい感謝しています。忘れてはいけないという思いを持っているということが伝わってきました」

小林さんは、松本に長期出張していた当時23歳の次男・豊(ゆたか)さんを失いました。

小林房枝さん:「もう毎年があの日なんですよね。その朝が来るのが恐ろしい。今いたらどんな生活をしていただろう、なんか心の中ではずっと生きてるっていう思いで私は来てますけど」

事件のあと、ともに歩んできた夫の巌さんは、今年2月に亡くなりました。

小林さんも83歳となりますが、豊さんが松本で使っていたステレオを今もリビングにおいて、毎日、仏壇で息子と向き合うことを欠かしません。


小林房枝さん:「風化はどうしようもないと思います。もう30年以上経っていますから。若い人たちは分からないと思います。あの悲劇があったということは伝えていってほしいと思います」

小林さんの思いも込められた献花台。花を供えて犠牲者を悼む人が訪れました。

町会長 吉見隆男さん:「ここで事件があったということは語り継ぐというか記録しなければならないと思います」


献花に訪れた人:「忘れられない事件だったので献花台もあると聞いたので来ました。つらかったと思うから静かに休んでもらいたいです」

献花に訪れた人:「腹立たしいというか切ないです。決して二度と起こらないようにこれからも見守っていきたいです」

献花台は、28日朝まで設けられています。