空き店舗や空洞化などの話題がしばしば取り上げられる長野市の古くからの繁華街権堂商店街。周辺では県外から移住した若者が街の魅力を再発見し、新たに店を始めるケースが増えています。

彼らはどんなところに魅力を感じているのでしょうか。


今月3日、長野市の権堂商店街近くにオープンしたスイーツ店。
オーナーは、4年前、市内に移住してきた埼玉県出身の佐藤陸也さん27歳。
パートナーの奥村あゆみさんと始めたのは手作り生チュロスの店です。

この日は、オープン初日。あいにくの天気でしたが、午後には晴れ間も出て行列もできました。

お客さん:「中はもちもちしていてあったかくておいしいです!」
お客さん:「あったかくて外のカリカリの部分と中のモチモチの部分の対比がおいしい」

店は、権堂のアーケードを西に進み、曲がって細い路地に入り…その奥にある駐車場の一画!ちょっと分かりにくい場所なのですが、初日はおよそ100人が訪れました。

奥村あゆみさん:「いやぁもうバタバタで、ありがたいことにたくさんの方に来ていただいてうれしかったです」

生チュロスは、生地を冷凍せずに注文を受けてから揚げるスイーツで、韓国などで人気!店の看板商品に決めたのは、歩きながらでも食べやすいことや話題性を狙ったからでした。

お客さん:「(どこで知った?)ティックトックで見て来ました」
お客さん:「インスタグラムで追っかけていました」
お客さん:「インスタで見つけて」

2人は、1年半ほど前からSNSで県内のおすすめスポットなどを紹介するインフルエンサーもしていて、話題作りはお手の物。

佐藤陸也さん:「チュロスってテーマパークとか映画館で食べるもので、楽しいときに食べるものだって印象はあって、ここをきっかけに権堂商店街を歩いてもらうような流れが生まれるかなと」

学生時代に全国をひとり旅したという佐藤さん。移住を考えていた時に何度も長野市を訪れ、権堂周辺の街並みや雰囲気が気に入り、住むことを決めました。

なぜ権堂だったのでしょうか。

佐藤陸也さん:「いろんな街がみんな東京を目指しているという印象がある。そういった中で(権堂商店街は)東京の色がなく、歴史を感じる街並みがそのまま残っている。西鶴賀の通りなんかは、平屋がつながっていて、いろんなお店が立ち並んでいる。都会だとないと思う。そこが面白いと思っています」

次の目標は2人でカフェを始めること。これからも街を盛り上げていきたいと考えています。

佐藤陸也さん:「SNSで発信させてくださいみたいな感じだと、よそ者のままなのかなというところがあって、店を開いたことで(街に)より深く関わっていけるかなと。この街が盛り上がるようにいろいろな活動をしていきたい」