被災の経験を生かした工夫が、随所にちりばめられています。

通常、地上に設置されることが多い変電設備ですが、5年前、浸水で使えなくなり、復旧に時間がかかったことから、この工場では2階に設置。

更に、工場内部の機械の配置も、大きく変えました。

社長室 東純一さん:
「こちらの2台は被災の時に復旧しやすかった2台になります」
「心臓部がどこにあるかで水に強いかどうか」

1階部分に設置しているのは、樹脂を加工する工作機械。

モーター部分が高い位置にあるため、修理で対応することができました。

階段を上ると…

社長室 東純一さん:
「とにかく水に弱かった焼成炉になります」


2階に設置されていたのは、9台の電気式オーブン。

原料をプレスして、オーブンで焼き上げることで、素材が完成しますが、このオーブンが使えなくなったことで、生産ラインが止まった経験を生かし、2階にあげました。

この工場で作っているのは、現在主力となりつつある、半導体の製造装置の部品で、売れ行きは好調。

会社全体の業績を引き上げ、ここ数年、被災前を超える売り上げを記録しています。

災害から復旧・復興を果たし、5年間で成長に繋げることができたニッキフロン。