9月5日、木曽町三岳小学校の5、6年生が山頂を目指しました。

児童:
「みんなと楽しく登りたいなと思います」
「亡くなった大勢の人たちの気持ちなどを考えながら登りたい」

地元の子どもたちが御嶽山を学ぶため毎年行う恒例行事です。

町職員の野田さんも同行しました。休憩のため立ち寄った9合目にある石室山荘では、10年前の噴火の際に、避難者を無事に下山させるまで誘導した山荘の向井修一さんを紹介しました。

向井さんは、子どもたちに写真を見せながら当時の状況を説明します。

向井さん:
「もう窓の外にびっしり火山灰もついて、御嶽山全体も火砕流に包まれて、一瞬にして暗闇になってしまいました。真っ暗闇ですので、懐中電灯を外に向けて振ってここに逃げて来いよってことで大きな声をかけながら誘導しました」

野田智彦さん:
「火山について知るということも、誰かの命、君たち自身の命を守ることにもなるし、それによって取る行動というのが、この木曽を好きだなと思って、来たいなと思って来てくれた人達の命も、救うことになるかもしれない」

野田さんは24年、火山防災の啓発活動などを行う「火山マイスター」に町の職員として初めて認定されました。

この日は、子どもたちと一緒に山頂まで登山した野田さんは「もともと御嶽山は、君たちの故郷です。大事なふるさとの宝です。その大事なことを忘れずに、だけども10年前にあった悲しいことについてもしっかり勉強して、自分たちが何ができるか、何を気をつけなければいけないかというのを、ぜひ、忘れないでいてほしい」と伝えました。