日本独特の時の計り方に「日本は17世紀初頭から19世紀の大半にかけ鎖国状態にあったため、時計職人たちは独自の時刻表示システムを開発した」と考察。
「この部屋の中で私が最も興味を覚えたのが、江戸時代中期の香時計(こうどけい)だった」と伝えています。

学芸員 小林駿さん:
「お香をおいて火をつけて、その燃える速度が大体一定ということで、燃えた長さで時間を計れるような時計になってます。日本らしさを感じる時計なので、本当に食い入るように見ていらっしゃいました」

このほかにも、ブランコに乗った女の子の人形が、上下に動いて振り子の役割をする「ブランコ時計」や、糸で釣った振り子が左右のポールに巻きついては離れる「振り子飛球置き時計」などを興味深く紹介しています。
そして、「時計は動いてこそ価値がある」という本田氏の思いで記事は締めくくられます。
「カチコチカチコチ」
耳を澄ますと時を刻む懐かしい音が聞こえてきます。
大きな振り子時計が並ぶ「古時計(こどけい)ロード」です。
紙面でも「振り子の動きと鐘の音を楽しむことができる」と紹介されました。

中でも背が高いのがフランスの「グランドファーザー・クロック」。
日本語で「おじいさんのとけい」です。
あの有名な歌にもなりました。
学芸員 小林駿さん:
「カチコチって音も、この音こそ昔の時計の特徴かなと思うので、デジタルになったらもうこの音はないですし、あの古時計の機械式の歯車が入ってる時計だからこそこういう振り子があって、それが揺れることによって音が生まれるっていうところがあるので、その音ってところもぜひ注目いただきたいなと」
博物館では毎年、市内の幼稚園や保育園の園児を招いて見学会を行っています。