上田紬を支えた桑畑は、時代の変化とともにリンゴなどの果樹畑へと姿を変え、最近はワインぶどうの栽培が盛んになっています。
そのワイン造りの際に出るのが、剪定した枝や葉、搾りかすなどの副産物。
5年前に、市内でワインづくりを始めた辻さん夫婦は、岩下さんと出会い、伝統のデザインや製法を生かしながら、ブドウの枝や葉、実などを使って絹糸を染める新たな試みに挑戦しました。
プロデュース・辻新一郎さん「こういったシャンパンゴールドのようなこの色の部分は、剪定した枝を染料として煮て出したものなんですね。ブドウのいろんな部分を使って色を染めて、岩下さんに織っていただいています」
伝統の製法にこだわり、染めや織りを手作業で仕上げた反物には、機械には出せない独特の風合いが宿るといいます。
海外で長年、政府や企業を相手に環境経営コンサルタントとして働いてきた辻さん。
持続可能な世の中を作りたいという思いが、取り組みをはじめたきっかけのひとつです。
辻新一郎さん:
「森林の環境改善の仕事をずっとやってきました。海外でやってきたことを活かせればなという風に思って、最初はブドウ植えたりワイン作ったりし始めたんですけど、そこで出る副産物をうまく活用して地域の名産品になるものができれば、環境にもいいし、地域を盛り上げるのにも貢献できるかなと」
色味が違う糸の開発も進んでいて、3人は今後も新たな上田ワイン紬を発表していきたいと考えています。
機織りを担当・岩下朝香さん:
「今まで私が織ってきたものとは違う柄が多いので、またそういうものを織れるかと思ったら、楽しみで仕方がありません」
デザインを担当・辻佳苗さん:
「耕作放棄地とか農産物の副産物とか、捨てられるようなものが実はお宝なんだよってことに気づいてもらえれば」












