異例の激戦となりました。

任期満了に伴う松本市長選挙は、17日に投開票が行われ、現職の臥雲義尚(がうん・よしなお)さんが、400票余りの差で再選を果たしました。

2期目にかける思い、そして市民の期待は?

(17日午後11時17分)
「勝った勝った!」
「お~!」
「おめでとう!」

支援者に拍手で迎えられ、笑顔を見せた臥雲義尚さん。

投票終了から3時間余り、信毎SBC開票速報の「当選確実」の知らせを受けて会場に入りました。

臥雲義尚さん:
「これから松本をもっともっと“シンカ”していく、そのきょうは分岐点であります」

現職と新人、5人の争いとなった今回の松本市長選。

3万4,070票を獲得した現職の臥雲さんが、再選を果たしました。

臥雲義尚さん:
「いつも、難しい顔しているなと言われていますが、自然と笑顔になりました」

一夜明けた18日朝、こう振り返った臥雲さん。

2期目に向け、気を引き締めます。

臥雲義尚さん:
「細かな目配りと、そのうえでの大局的な視野に立った判断、決定。より市長としてやっていかなければならない」

過去4年の市政運営の評価が問われた選挙。

結果は、2位との差がわずか477票と、稀に見る大接戦となりました。

争点となった松本パルコの後利用問題では、市民への説明や事前の議論が足りないとの指摘もありました。

敗れた新人候補はー

菱山晋一さん:
「私が訴えてきたこと。このことに対して多くの市民の方が賛意を示していただいた、賛成をしていただいた。ぜひこのことを、当選した臥雲さんには重く受け止めていただきたいと思う」

赤羽俊太郎さん:
「長期的なビジョン、それから少子高齢化における全世代を支える松本市を作る。(今回の挑戦は)未来に向けた序章だと思っています」

新たな4年を託された、臥雲さん。

臥雲義尚(がうん・よしなお)さん:
「市民に共感納得をしていただいたうえで、前進・シンカを続けていく」

『子ども・教育施策』として
・18歳以下の医療費の完全無償化
・小中学校での探究的な学びの推進
などを掲げるほか、『1期目からの継続課題』として、
・市立病院の移転建設
・市役所の再編
・新クリーンセンターの建設
・松本パルコの後利用
の4つを挙げ取り組んでいくと語りました。

市民はー

70代女性:
「トップダウンもいいですけど、もっと話し合っていきながら(公約を)実現してもらえたらいいなと思いました」
40代男性(パルコの後利用問題について):
「市の今の計画は、悪い使い方ではないと思っています。ただ、お金の問題とかあると思うので、合意をどう作っていくのか」
30代女性:
「子どもがいたらバスは大変です。バスの街づくりをしたいというのはわかっているので、もう一息寄り添った対応をしてもらえるといいかなと思う。まだ改革したいところが途中かなと思ったので、もっと先を見てみたいと思って入れたので、思っているビジョンをしっかりと実現してほしい」

選挙権を得てから、初めての投票に臨んだ大学生はー。

10代男性:
「(松本市が)いい町になってほしいです。今回投票率低かったじゃないですか。もうちょっとみんな投票に参加できたらなとは思います」

投票率が44.67パーセントと、4年前を3ポイント以上下回り、過去最低となった今回の市長選。

市民の関心と理解を高めながら、よりよい松本にするため、臥雲さんの2期目の手腕が試されます。