2027年の完成を目指していた岡山県笠岡市の新しい市民病院についてです。現行の計画では、大幅な赤字が続く見込みだとして、市は規模の縮小を見据えた再検討を行うことを決めました。

きょう(20日)開かれた笠岡市議会で、栗尾市長が発表したものです。
(栗尾典子笠岡市長)
「持続可能な病院経営を行うために、再検討が必要であるとの判断に至りました」

建設から60年以上が経つ笠岡市立市民病院を巡っては、おととし(2023年)、建て替えに向けた計画が策定されています。一方で、病院の経営は医師不足などの影響もあり昨年度末から悪化。これを受け、今年7月に収支計画のシミュレーションをあらためて行ったところ、計画通り99病床を設けた場合、年間1億円前後の黒字となる想定だったのに対し、新たな試算では年間約2~4億円の赤字になるとして、規模の縮小を見据えた再検討を行うことを決めました。

(栗尾典子笠岡市長)
「地域の医療を守ることと、市民の理解を得られること、この両方向を見てなるべく早く次の考えを示したい」
今後は市内の医療従事者などによる有識者会議を開き、適切な規模など、市民病院の在り方について見直す予定だということです。










