食べた瞬間に口の中に広がる栗の甘さ、20年愛される看板商品

村全体の年間収穫量の3分の1。年間“45トン”を『やまえ堂』で使用し、およそ20種類の加工品を製造しています。

どの商品も丁寧に手作業で作られたものばかり。

その一つが「栗んとう」。ポリポリした食感がクセになる栗のかりんとうです。

栗んとうをはじめとした商品の数々は、やまえ栗を県内外に発信する魅力的な逸品です。

中でも、この20年売り上げトップの座に輝き続けているのが…。

圧倒的人気を誇るという、素朴な『渋皮煮』。

一体どこに人気の秘けつがあるのでしょうか?

中竹社長「やまえ堂の渋川煮は栗の香りをしっかり残しているので、食べた瞬間に口の中に栗が広がる」

追求したのは、栗本来の味。そのため、形もそのままというこだわりです。

やまえ堂 福川 久仁子さん「口当たりを良くするために湯がいた栗を掃除してます。栗には必ず筋があるんです。残ったら口に当たるので」

口当たりをよくするために、手作業で丁寧に栗を掃除します。

1日になんと30キロ近く剥くのだそう。

形・大きさなどの基準をクリアした『やまえ栗』だけを使い、一つ一つ、手間をかけ筋や固い皮を細かく取り除きます。

次に、砂糖と一緒に煮るのですが、ここにも大きなポイントがあります。

中竹さん「甘さを抑えて、栗本来の旨味を出す作業。そのためできるだけ炊かない」

保存食でもある「渋皮煮」は長期保存させるために、糖度を高くして作られるのが一般的です。

しかし、やまえ堂で使う砂糖の量は、通常の3分の1程度。

味付けはこれだけで、ひと晩煮詰めれば完成です。

上品な甘さの渋皮煮は、老舗の日本料理店や高級フレンチレストランなどからも注文が入ります。

これからも、やまえ堂の看板商品として輝き続けます。

中竹社長「本当にやまえ栗は質が良いですし、やまえ栗を産業化してみんなで守っていく」