僕たちに野球を教えてください 涙の訴え
田中さんはもともと会社が運営する別のクラブチームのメンバーで、「ラークス」解散後は残った選手たちとプレーしていました。
しかし、クラブチームは企業チームよりも野球に取り組める時間が短いと言われ、負け試合が続き辞める選手も続いたことで、「ラークスを復活させたい」という思いが強くなりました。

その時に頼ったのが「鮮ど市場」の社長。社長は「ラークス」時代の監督でした。

田中健吾副主将兼コーチ(28)「田中社長の家に連絡しないまま直接行き『勝ちたいので、野球を教えてください。もう一回グラウンドに来て、僕たちに野球を教えてください』と泣きながら話した」
田中敏弘社長(55)「最初に『相談がある』と言った時は何事かなと、かなり考えたけれど、彼の本気の顔つきと涙に、できるだけ応えてやりたいと思い、それがユニフォームを着るきっかけにもなった」
野球を通じて人材を確保したいという会社の考えとも合致して新たな選手も加入させ、去年2月に「ラークス」の活動が再開したのです。