TSMCの進出をめぐっては、経済波及効果が期待される一方で、周辺道路の渋滞や地下水の保全など、新たな課題も指摘されています。世界から注目される一大事業に候補者たちの考えは?
半導体関連企業の集積を「熊本モデル」と表現する自民党・現職の馬場成志候補(60)は、14日に菊陽町で演説し、その熊本モデルについて「渋滞や地下水の懸念を払拭して、なんとしても成功させる」と意気込んでいます。
自民・現職 馬場成志候補「この熊本モデルを絶対成功させなければいけないのです。これは熊本だけの話、菊陽だけの話ということではなくて、このモデルが成功しなければ、日本中の地方はチャレンジができなくなる」
応援に駆け付けた石破茂総裁も「海外からの投資をさらに呼び込む」と力を込めます。
自民 石破茂総裁「海外からの投資は(世界で)低い方から何番目。これを変えていかなければならないと思っています。海外からの投資をもっと呼び込む。それがこの菊池から、熊本から、これから先さらに発展をさせていきたい」
一方、参政党・新人の山口誠太郎候補(36)が指摘するのは、人材不足への対処法ついてです。山口さんは「政府は外国労働者の受け入れではなく、日本人労働者に投資すべき」と訴えています。
参政・新人 山口誠太郎候補「日本にはまだ1億2000万人もの人口がいるんです。そういった方々にしっかりと税金を使っていけば、もっともっと日本は成長していくんです。経済発展していく」
12日は、熊本市の中心市街地で神谷宗幣代表が演説し、詰めかけた聴衆を前に「日本人ファースト」のキャッチコピーを掲げ、生活を守ると訴えました。
参政 神谷宗幣代表「多様性とか外国人との共生とかそういうことも大事でしょう、我々はそれをダメとは言っていない。けれどもそこばかりに力を入れて、なんで国民の生活が後回しになっているんだと」
立憲民主党・新人の鎌田聡候補(60)は12日、合志市で総決起集会を開きました。TSMCの工場も近い場所で鎌田候補が訴えたのは水の問題です。地下水の問題や工場の稼働後にPFASの濃度が上昇した現状を国会で論議する必要があるとしています。
立憲・新人 鎌田聡候補「いまだに救済されていない、水俣病に苦しんでいる方がいらっしゃる。あの時のことが今これから再来するのではないでしょうか。あの時も経済を優先してチッソが出したメチル水銀を垂れ流した。国も県もそれを止めることが出来なかった、同じ事が起こっているのではないでしょうか、目の前で」
鎌田候補の陣営は週末を中心に約1500か所でポスターを貼り替えました。鎌田候補の特徴であるランニングしながらの遊説を浸透させ、終盤で支持拡大を狙う考えです。
諸派・新人の立花勝樹候補(57)は、バイクで県内を周りながら地元の人たちと「対話型の選挙戦」を展開しています。その立花候補が課題として挙げているのが、半導体関連企業の集積による交通渋滞で、バイク通勤を奨励することで渋滞を克服したいと訴えています。
諸派・新人 立花勝樹候補「時差出勤やバイク通勤。50CCはきついと思うので、125CCとかそういったバイク通勤の奨励をすると交通渋滞が緩和されると思う」