1月30日に熊本市の県道交差点で路線バスに追突されたテスト走行中の自動運転バスについて、熊本市は2月10日に始める予定の実証実験での運行を延期すると発表しました。

衝突された自動運転バス(1月30日撮影)

このバスは深刻な運転手不足に対応しようと、ハンドルやブレーキを自動制御する「レベル2」での運転を行うため、熊本市がテスト走行などを進めていました。

しかし1月30日午後3時半ごろ、テスト走行中の自動運転バスが熊本市中央区手取本町の県道交差点を左折しようと減速した際、後ろから来た路線バスに衝突されました。

この事故の影響で、自動運転バスは後方のガラスや右後ろ部分の車体が壊れました。

衝突された自動運転バス(1月30日撮影)

車に取り付けている人や物を感知するセンサー類も壊れた可能性があり、近く神奈川県平塚市にある修理工場に車体を運び、損傷状況を調べることになりました。

そのため熊本市は、2月10日から3月末に行う予定だった自動運転バスの実証実験を延期することにしました。

自動運転バスのセンサー類(1月27日撮影)

熊本市によりますと、自動運転バスの調達や運行は東京の企業に業務委託をしていて、市は修理費を負担しないということです。

修理が終われば、市は現行ルートでの調整などを行う予定ですが、延期する期間は未定で、熊本市は「安全が最優先だが、修理を急ぎたい」としています。

実証実験は熊本城の城彩苑を発着点として熊本城周辺に5か所の停留所を設け、3月末まで1日6便を運行する計画でした。

テスト走行の様子(1月27日撮影)