昭和54年(1979)、熊本市中心部にあった商業施設「熊本市勧業館(かんぎょうかん)」の映像です。現在の花畑広場南側に建っていました。

熊本市勧業館は昭和5年(1930)に熊本の産業振興を目的に建設され、昭和36年(1961)かからは2・3階部分に熊本博物館が入り人気を博しました(~昭和52年)。そんな熊本市勧業館も開館から50年あまりが過ぎ老朽化が目立つようになりました。そこで熊本市勧業館を取り壊して7階建てのビルへ建て替えることになりました。当時ニュースはこう伝えています。

「50年前、産業で熊本を興す拠点として建設されたモダンな建物の熊本市勧業館も、今や薄汚れた古さが目立ちます。この熊本市勧業館の建て替えは、新市街や辛島町の再開発の決め手として論議が繰り返されてきましたが、ようやく取り壊し再建が決まりました。

生まれ変わる熊本市勧業館は、地下1階、地上7階のモダンな建物で<熊本市産業文化会館>と呼び名を改めます。700人収容のホールをはじめ、貿易センター、県物産館、観光ホールなど経済的な役割のほか、研修室、会議室など公共的な役割も受け持たせる計画です。

熊本市勧業館は4月には取り壊しが始められます。新たに熊本市産業文化会館が誕生することにより、辛島町や新市街一帯に大きな商業圏が形成され、この地域が活性化されることが期待されています。」
熊本市産業文化会館は昭和56年(1981)3月に開業しました。