昭和35年(1960)12月、熊本城の迎春準備の映像です。

明治10年(1877)西南戦争直前の火災で天守閣を焼失した熊本城。それから83年後の昭和35年(1960)、天守閣は見事に再建されました。出来たばかりの天守閣には、新年を前に大きなしめ縄飾りが準備されました。当時ニュースはこう伝えています。

「熊本城天守閣の出入口には、お正月用の本飾りがお目見えしました。

この本飾りは、長さおよそ6メートル、重さが30キロもある大きなもので、熊本市池上町(現:熊本市西区池上町)で30年間もしめ縄づくりを続けている谷口義美さんが丸4日間かけて作り上げたもの。


両端にめでたい鶴と亀、真ん中に加藤清正公の蛇の目が型どられており、製作費用はしめて4,000円なり。

谷口さんが天守閣の再建を祝って今年初めて贈ったもので、市役所の職員さん達の応援を得て、天守閣入口の真正面に無事取り付けを終わり、お正月気分を漂わせています。」
