4月3日午後、宮崎市の高校のグラウンドで落雷があり、サッカーの試合をしていた高校生18人が病院に運ばれました。

雷の予兆がなかったとされる今回の事故。

雷を研究する専門家は「予兆がない事例はあまりないが、一般的に思っているよりも落雷の範囲は広い」と話します。

気象庁気象研究所 吉田智 主任研究官「落雷の範囲は、おおむね10キロくらい、それはピカッと光ってから音が鳴るまで30秒。人間の感覚では遠くだなと思う人が多いが、実は(その状況は)危ないですよというサイン」

熊本県は落雷数が全国3位

後生川凜アナウンサー:どうしても雷への不安が大きくなってしまうのですが、実際に熊本ではどれくらいの数の雷が落ちているのでしょうか。

雷の情報サイトの「年間落雷密度(フランクリン・ジャパン調べ)」によりますと、熊本県は去年「1㎢あたり6回」で全国3位の落雷密度です。

岐阜県や栃木県につづき、雷の多い地域だということです。

雷については、気象庁が発表する「雷注意報」という1つの基準があります。

熊本地方気象台が去年1年間で県内に発表したのは86回。また1回の発表が数日続くこともあるので、「発表中に外での活動をすべて禁止する」のは現実的には難しそうです。

そのため吉田さんは、雷注意報発表時は雨雲レーダーを確認してほしいということで、小さな雲でも(雨雲レーダーで)赤や紫の色で表示されるときは危ない。また落雷の危険がある場所を避けることを心掛けてほしいと話していました。