◆毎年1000万人が感染するインフル「いくらでも感染機会」

大分県や宮崎県の高校では今週、インフルエンザの集団感染が起きています。いずれも体育祭の後に患者が急増したそうです。インフルエンザといえば冬のイメージがあり、体育祭の会場は屋外です。なぜ感染が広がったのか専門家に聞きました。
北九州市立八幡病院・伊藤重彦名誉院長「インフルエンザがそれなりに周りに生存している中でマスクを外した。だいたい11月ごろに打ったインフルエンザのワクチンは4、5か月を過ぎてくると抗体価が下がってくるといわれています。体育祭といえども屋外であっても、インフルエンザという毎年1000万人かかるような感染力のある飛沫感染ウイルスであればいくらでも感染する機会はあった」
◆「大丈夫でないかもしれない」の意識がより重要に

福岡県でも、先週1週間の定点把握で報告されたインフルエンザの患者数は1医療機関あたり1.19人と、流行期を示す基準の「1」を下回らない状態が続いています。感染対策による制限がなくなり、多くの人が集まる今年の運動会。専門家は、感染した可能性のある人が、周囲へ広げない取り組みが必要だと話します。

伊藤名誉院長「体調の悪い方、軽く鼻水や咳が出る方は、大丈夫だろうではなく、大丈夫でないかもしれないという思いで最低でもマスクをつけて参加していただく。エチケットをしっかり守っていく、うつさないという気持ちで対応してもらえれば」
福岡県内でも今月に入ってから、福岡市の小学校と高校で8クラスが学級閉鎖し、北九州市でも6クラスが学級閉鎖、2校が学年閉鎖しました。インフルエンザの流行が続く中、今度の土日も福岡市だけで小・中学校24校が運動会や体育祭を予定しています。感染対策と熱中症の予防も意識しながらの催しになりそうです。







