去年、二度の大規模火災に見舞われた「北九州の台所」旦過市場では、市が仮設の店舗を整備しています。この「旦過青空市場」に26日、待望の1号店がオープンしました。
◆青果店「味の坪田」が再オープン

26日に「旦過青空市場」にオープンした青果店。久しぶりに「旦過」での接客をするのは店を営む坪田美智子さん(64)です。青果店「味の坪田」は60年以上にわたり、旦過市場で営業を続けてきました。しかし・・・
◆去年8月の大火で焼失

去年8月に旦過市場一帯を襲った二度目の大規模火災で「味の坪田」は焼失してしまったのです。
坪田美智子さん「言葉にならないですね、これからどうして商売しようか、どうして生きていけばいいか分からないですよね」
◆黄金市場で営業再開

坪田さんは去年9月、旦過市場から約1キロメートル離れた黄金市場で店の営業を再開しました。農家から直接仕入れたタケノコなどの新鮮な野菜、手作りの床漬けやゆず胡椒が名物です。
RKB浅上旺太郎「辛い!辛い!いい辛さですね」
黄金市場では、思わぬ収穫がありました。変わらず通ってくれた「旦過」のなじみの客に加え、新しい客にも出会うことができたのです。
客「温かくて、なんかこう、夢が詰まっています」「大好きです、私も大好きです」
坪田美智子さん「毎日毎日、旦過に来ていた人が来られないじゃないですか、たまにしか。そういう人が『帰ってきてほしいな』と言っていますし、黄金でも『ここから出たら困る』という人もおるしね。もし何にもなかったら早くやめようと思うから」
◆「旦過青空市場」に仮設店舗

客からの言葉を受け「旦過青空市場」での営業を決めた坪田さん。今月4日に「仮設店舗」の契約に向かいました。
坪田美智子さん「なんでこうなったんだろう。もうちょっと考えて行動すれば良かったのかもしれんけど、半年以上あそぶわけにもいかないしね」
家賃や入る区画など内容を確認。印鑑を押して契約完了です。
坪田美智子さん「(Qできるだけ早く営業したい?)今の時期はやりたいですね。待っているお客さんがおったからですね、タケノコで」
仮設店舗は、それぞれの店舗が内装の工事をする必要があります。この店舗での営業は、旦過市場の再開発で新たなビルが完成するまでの3年ほど。プレハブで室内が暑くなりやすいため、エアコンと冷蔵庫は欠かせません。坪田さんの身長に合わせて、タケノコを湯がくためのガスコンロと流し台の高さを調整しました。
坪田美智子さん「今までは、人が(外で)野菜を見る感じだった。今度は中に入って見る感じだから、その対応は私はしたことない、頑張らないけんね」







