このような状況で受験生はどう対策すればよいのでしょうか。広島県内で30校以上展開する学習塾「鷗州塾」では、AIを使った情報Ⅰの教材を導入しています。学習塾でも情報科の講師が十分ではない中、最先端の指導法で受講生を支えます。

高校2年生たち
「過去問がないので普通の教科より学習がしづらいんで…、人に教えてもらうやつより、自分のペースでできるので、やりたいペースでできます。(Q.受験科目で1番不安なのは?)やっぱ情報です」

「頭を使うのでやっぱり疲れます。国語とか数学だったら実際に仕事で使うかなと思うんですけど、情報は、プログラミングとかインターネットのしくみとか、仕事に役に立つっていう面では情報が1番だと思います。将来の夢は公務員です」

鷗州塾で25年、受験指導をする 森山泰誉 さんは、対策のコツは「教科書などの教材に毎日触れること」だといいます。

AICエデュケーション 鷗州塾 高校部 森山泰誉 部長
「ある程度、知識で点数とれる部分も多いので、他の暗記科目と同じように毎日少しでも触れる時間をつくるようにするといいと思います。1日5分10分でもいいから教科書とか」

大学入試は、3年前に「センター試験」が「共通テスト」に替わり、思考力や判断力がより問われるようになっています。受験対策のプロは、このような変化は「良い傾向」ではないかと話します。

AICエデュケーション 鷗州塾 高校部 森山泰誉 部長
「知識があれば、それが評価されるという時代もありましたけど、今はもう知識だったらネットで調べれば誰でもすぐに手に入るので、そしたらあとはその先。知識をもとにどういうふうにとらえて、どういうふうに考えて、どういうふうに対応していくかっていうところが、これからの社会では必要とされる能力になってきますので、非常にいい方向に向かっているというふうに思います」

浪人を決める受験生は戸惑いもあるようです。ただ、浪人生への経過措置として、「旧情報」科目も選択可能。「『情報』があるだけで、浪人をするかしないかを決める必要はないのでは?」と、各教育現場での声も聞こえました。