2012年のロンドンオリンピックで日本のバドミントン界に初のメダルをもたらした “藤・垣ペア” の 藤井瑞希 さんが、去年11月から広島ガスのエグゼクティブアドバイザーに就任しています。難病を抱えながらも明るく指導に当たる藤井さんに迫りました。

広島市内のとある飲食店。広島ガスバドミントン部の 下田菜都美 監督代行とロンドンオリンピック・バドミントン女子ダブルス銀メダリストの 藤井瑞希 さんが会食をしていました。

藤井さんは、再春館製薬時代に一緒にプレーした下田さんの強い要望を受け、広島ガスの指導を引き受けました。

初めて公式戦に立ち会ったのは、1月7日、S/Jリーグの七十七銀行戦。上位チームを相手に3対0で完勝する快挙を達成しました。

広島ガス エグゼクティブアドバイザー
藤井瑞希 さん

― 気持ちよかった?
「わたしがね。(下田監督代行は)行っていないから、わたしがね」

実はそのとき、下田さんはコーチ研修で不在。コートサイドにいたのは藤井さんでした。

藤井瑞希 さん
「最高でした。選手とこう、ちゃんと意思の疎通が取れて勝てたっていう経験がわたしは初めてだったので。なんかすごいよかったです。気分よかったです。あんな気持ちいい試合を見てほしかった」

広島ガス バドミントン部
下田菜都美 監督代行

「選手ができたら、それで十分なんです。撮りました?(笑)」

実業団の指導をするのは、今回が初めてという藤井さん。

藤井瑞希 さん
「わたし自身も歳を重ねてきて、バドミントン界に貢献したいという思いも、やはり若いときよりもだんだん大きくなってきている中で、現地に来て、選手見て、スタッフ見て、施設を見てという全部をトータルしたときにポテンシャルとしてあるんだなという、選手のポテンシャルとしてあって、それがなかなか自信がないがゆえに成績につながっていないなっていうのを感じたので。わたしがメンタル的な部分でプレイしてきたところもあるので、伝え方一つで選手って変わるんじゃないかなって思ったのが一番かもしれないですね」