もう一つの大地震リスク 芸予地震などのプレート内地震

さらに、広島における大地震のリスクを考える上で、もう一つ注意が必要なのが、沈み込む海側のプレート内部のやや深い所で起こるプレート内地震です。「芸予地震」などがこのタイプにあたります。
西村教授によると、安芸灘では、過去400年で7回、やや深い所で大きな地震があったとされています。そのうち1回は、江戸時代に起きた安政南海地震(1854年)の直後に起きましたが、その他については、南海トラフ地震の発生時期とは関係なく起こっているといいます。
今後30年以内に発生する確率が70~80%と非常に高い南海トラフ地震が大きく注目されがちですが、それ以外にも様々なタイプの地震リスクがあるといえます。