冒頭陳述で検察は、
「入国前、母国で交際相手と避妊具をせずに性行為をしたことがあった。その後交際相手とは別れ、10月に日本に入国。8月ころから生理がきていないことや、入国後に腹部が出てきたことなどから妊娠の可能性を認識していた」
と指摘しました。

技能実習生は、妊娠の可能性を認識していたにも関わらず誰にも相談しなかった理由を、被告人質問でこう語りました。

弁護人
「来日前に『妊娠していません』と嘘をついたのはなぜですか?」

技能実習生
「日本に来るのをキャンセルされるのが嫌だったから言えなかった」
「(日本で実習が始まってからも)誰にも相談ができなかった」

弁護人
「妊娠を相談すると、母国に帰らなければならないという心配がありましたか?」

技能実習生
「はい、そうです」

『妊娠すれば帰国させられるー』その情報が正しいかどうかを自分で確認することはなかったといいます。