予報円大きいワケ ヨーロッパやアメリカモデルのデータは

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて、進路を確率的に予想するものです。その予想のばらつきがどのようになっているのでしょうか。

アメリカ海洋大気庁の数値予報モデルの結果です。進むコースのバラツキが大きくなっています。まだ大陸方面へ進む予想もあれば、東シナ海を北上する予想データもある形で、一部は九州付近を北上する計算結果も示されています。

ヨーロッパ中期予報センターの台風6号に関するアンサンブル予想です。ラインの1つひとつが計算結果です。沖縄付近を通過後、東シナ海で向きを変えて北東方向に進む結果が、アメリカのモデルよりは強く出ています。ただ全体としてはバラツキは大きく進路のブレ幅は非常に大きなことがわかります。

気象庁が週間天気予報の作成などに用いるアンサンブル予報で示された気圧配置の一部データです。8月6日夜の予想ですが、こちらも台風の位置や勢力について予想データはバラツキがあることがわかります。

現時点でいえることは、まずは沖縄方面では長時間にわたって台風へ厳重に警戒する必要があるということです。その後は台風6号の進路はまだ予報にバラツキが大きく確定的なことはいえない状況です。

今週末から来週にかけての進路予想は、おそらくここ数日間は大きく変わると思います。沖縄以外でも台風の影響が出てくる可能性があるということを少し気にしながら今後も最新の台風情報にご留意ください。