現在、廿日市市がかかえる課題の1つに人口減少があります。廿日市市は、転入が転出を上回る「転入超過」ですが、今後の人口減は避けられないのが現状です。

廿日市市は、今回、新たに生みだされる観光消費額200億円は、定住人口のおよそ1万5000人の消費と同等な効果があると試算しています。
もう1つの課題が、観光客数と観光の消費額です。宮島を訪れる観光客数にも年間で波があるといいます。

廿日市市 松本太郎 市長
「繁忙期と閑散期があって、年末年始であったり、あと6月・1月は閑散期です」
― 年末年始は増えそうなイメージありますが?
「意外と少ないんです。繁忙期はゴールデンウィークの5月、お盆の8月、紅葉の11月が多い。バランスが悪いわけです。平準化ができていない」
そして、宮島に宿泊する人は年間およそ46万人ほどで、観光客全体の1割ほどにとどまります。1人当たりの観光消費額およそ4000円を上げていくには、やはり宿泊・連泊がカギとなるようです。

廿日市市 松本太郎 市長
― 市長も実際、三重県の施設に行かれたことは?
「行きました」
― どんな印象でした?
「すごい。これね、見なければわからない。口ではなかなか説明しずらい。やっぱり一言で言えば、もう1日や2日では堪能しきれない。1週間いてもまだ時間が足りないくらい」
そんな商業施設の誕生に地元の地権者の反応は…

平良丘陵開発土地区画整理組合 竹内康治 理事長
「地権者と平良の住民、平良のみなさまが、要は生活環境の改善につながっていくと信じています。その結果によって廿日市市全体の活性化につながると」

さまざまな課題解決の糸口となるのか? 廿日市市に誕生する商業リゾート施設は2027年、建築工事の着工、2029年の開業を目標に今後、設計コンセプトの策定やテナント誘致などの検討がなされます。