「違法性の認識はなかった」配った現金の趣旨は…

(検察側)
「案里さんの選挙で当選を得たい気持ちが全くなかったわけではないというと、そのために三宅被告と伊藤被告には何を期待していましたか?」
(克行氏)
「特に具体的に望んでいたことはありません。これまでの経験を踏まえて、応援していただけるんじゃないかと考えました」
(検察側)
「木山被告には何を期待していましたか?」
(克行氏)
「何か具体的にあれをしてほしい、これをしてほしいとは考えていませんでした」
(検察側)
「抽象的にでも何か期待していたことはありますか?」
(克行氏)
「365日24時間、自分や妻の次の選挙のことを考えないことはありません。そういう中で木山さんに現金を差し上げたときも全く考えていなかったわけではない、ということです」

議員らに渡した現金は「手元にあった自分の歳費や期末手当など」としたうえで「1年間の政治資金の収支が整った段階で、政党支部や後援会など宛名を指示して領収書をもらおうと考えていた」と説明しています。
(検察側)
「現金は党の助成金から出しましたか?」
(克行氏)
「いいえ」
(検察側)
「木山被告や谷口被告に渡した現金は、秘書が準備したのですか?」
(克行氏)
「わたしが準備したと思います」
(検察側)
「領収書を発行するためには詳細が必要ですが、いつ誰にいくら渡したか、秘書に伝えましたか?」
(克行氏)
「言わなかったと思いますよ」
(検察側)
「いつ誰にいくら渡したか、記録は取っていましたか?」
(克行氏)
「わたしの頭の中にありました」
克行氏は、被告人らに対して言いたいことがあるかと問われると「政治家としての歩みに迷惑をおかけしたことを全ての地方議員の先生にお詫びしたい」などと話しました。そのうえで、地元への思いも口にしました。