日本とアメリカが戦火を交えた歴史を象徴する施設が、縁組を結びました。平和公園(広島市)とパールハーバー国立記念公園(アメリカ・ハワイ)の姉妹公園協定について調印式が行われました。

東京のアメリカ大使館で29日に行われた調印式には、広島市の松井市長とアメリカのエマニュエル駐日大使が出席しました。平和公園が原爆死没者の慰霊と世界恒久平和を願って開設されたのに対し、パールハーバー国立記念公園は旧日本軍の奇襲攻撃で太平洋戦争が始まった地として知られています。

姉妹公園協定は「G7広島サミットをきっかけに、平和公園との間で協定を結びたい」というアメリカ側からの申し出に基づくものです。広島市は、「未来志向で平和と和解の架け橋の役割を果たしていくことになる」として、協定の締結を受け入れました。

「協定に懸念の声がある」との記者からの質問に対して、エマニュエル大使は、「つまずいていては、とらわれていてはいけない。友情まで至ることはできない」などと答えました。