広島大学 総合生命科学研究科 坊農秀雅 特任教授
― こちらではどういった研究を?
「このような機械でDNAの配列を読む(=ゲノム解析)ということをしています」

さまざまな遺伝情報を調べる中におなじみの食品もありました。

坊農秀雅 特任教授
「われわれが一番、共同研究をしているのは、『ゆかり』ですね」

― ゆかり、ふりかけですか? ゆかりをゲノム解析したということですか?
「そういうことです(三島食品から依頼を受けて解析)。こういうデータに…」

― ゆかりの赤シソのゲノムですか?
「ゲノムです」

― (映画の)『マトリックス』みたい。
「ふりかけの中は『赤シソ』なんですが、その赤シソを変えて、よりおいしいゆかりが出るように、健康になるというものを設計していきたいというものを今、始めています」

広島大学発ベンチャー企業「プラチナバイオ」

広島大学では、ゲノム研究をビジネスにつなげるため、大学発のベンチャー企業も立ち上げました。

広島大学発ベンチャー企業「プラチナバイオ」 奥原啓輔 CEO
「2025年の大阪関西万博っていうのが、日本の技術を世界に見せるという場になるし、世界中の人にどんどん問いかけていくという場にしたいと思います。広島にいるということが大事だと思っていて、研究成果を目指す研究者たちが集まっているというのが、事業するうえでの競争力の源泉になっているのは間違いないので、広島から世界にビジネスを打って出ることができると思う」

広島大学発、世界へ…。研究者らの思いは、日に日に高まっています。

― 今回は食の面から伝えましたが、広島大学のゲノム研究は自動車メーカー「マツダ」と組んだバイオ燃料の開発や医療分野での研究にも及んでいます。広島から世界への挑戦にこれからも期待したいと思います。