上清田さんが献立作りを担当する10月分でいえば、予定していた使用量の1/3以下という大幅な減量が必要になりました。

東野小学校 栄養教諭 上清田美穂 さん
「もう献立変更も仕方がないかなと。1/3というとほとんど使えないので。親子うどんっていって、鶏肉とたまごが入ったうどんがあるんですけど、それを肉うどんに変更しようかなと思っています」

親子うどんは肉うどんに。もずくスープにはたまごの代わりに鶏肉を。あと2回のたまご入りメニュー(たまごと野菜のソテー・そぼろごはん)も使用量を減らして対応します。ただし、減らせばいいというわけではありません。
東野小学校 栄養教諭 上清田美穂 さん
「タンパク質・エネルギーも減りますね。鉄も落ちるので、たまごを使えないと…。価格の面でも制約がありますので、あんまり高額なものを一気にたまごの代わりに入れるというのは難しいです。とってもたいへん」

給食の献立は、栄養価のほかに費用面での条件(小学生250円/中学生300円)や、塩分量、アレルギー対応の回数、メニューが前後の月とかぶっていないか、などさまざまな制約の中で作成されています。

もし、親子丼を牛丼に変更しようとするなら、牛肉に変えても金額がオーバーしないのか、塩分量は増えすぎないのか、前後の月に牛丼が入っていないのか、などなどのチェックが必要。単純に差し替えればいいというわけではありません。
というわけで、例えば10月に予定していたそぼろ丼の場合、たまごを減らして代わりに入れる食材は、現状で有力な候補は「油揚げの煮たもの」なのだそうです。

東野小学校 栄養教諭 上清田美穂 さん
「悩ましいところではあります。ただ、たまごを減らしてでも、いいものを出したいと思って、みんな栄養士は考えています」

給食でのたまごの制限は今のところ、12月まで続くと見られています。
そして、県内のたまごの流通量が元に戻るのは、広島県 畜産課によりますと、県産分の流通量が元に戻るまでには1年以上はかかる見込みだということです。