この取り組みは、マツダが進める国内事業の構造改革の一環です。初代のCX-5が登場した2012年以降、商品力でシェアを伸ばすなど一時成長はしたものの、その後は新規顧客の減少を招いたと言います。その反省から戦略を見直すことにしたのです。

重要施策のひとつに位置づけているのが「販売店の再編」、つまり先ほど紹介した新世代店舗へのリニューアルによるブランドイメージアップです。かつての値引き販売から商品力向上に伴う正価販売に軸を移したマツダ。今後は裾野を広げて新規顧客を獲得するためにブランドイメージをさらに上げようというわけです。
重点市場としているのが首都圏を含む都市部です。全国の店舗リニューアルの7割前後を都市部に集中させる徹底ぶりです。全国的に人口減少が危惧される中、その懸念が少ない都市部に重点を置くことで最大の効果を生もうという判断です。

ブランド価値を浸透させるための仕組みや体制づくりにも力を入れています。商品力に頼り、販売を現場任せにしていたことを反省材料にしています。
「マツダが提供したい価値」だけでなく、54万件の顧客の声から分析した「実際に求められていること」も加味して、販売店としての行動規範「マツダブランドスタンダード」を構築しました。
「顧客それぞれのニーズに合った商品説明をすること」など、一見当たり前のことをどの販売店でも高いレベルで提供することを目指しています。そして、それらを実践するための教育トレーニング機会も設けています。

接客の様子(関東マツダ浦和美園店)