
大橋内科医院 大橋信之 院長
「ごめんね。ちょっと痛いけど。ごめんよ」
広島市内にあるクリニックの発熱外来です。患者の抗原検査を終えた院長は、すぐに結果を確認します。

「ああ、出たね。インフル」
別の患者の検査でも…

「うっすら(インフルエンザ)Aが来てない? インフルエンザだね」

大橋院長は、インフルエンザの流行を実感しています。

大橋内科医院 大橋信之 院長(広島市医師会 常任理事)
「年明けからインフルエンザの人が徐々に増えてきて、特に成人の日の連休があった。それを越えたあたりからインフルエンザの人がぐっと増えてきたような感じ。それに比べてコロナの人がちょっとずつ減っているような印象を受けている」
高熱や強いけん怠感といった症状は、コロナ・インフルエンザとも共通していて、見分けはつかないといいます。ただ…。

大橋信之 院長
「コロナの変異株のせいなのか、たまたまワクチンの接種の回数の多い人ばかり診ているのか、ちょっとわからないが、熱が出るコロナの人がちょっと減ってきて、それに比べてことしはインフルエンザの人のほうが高熱で、すごく消耗感が強くて、ぐったりしてる人が今、多い印象がある」

その理由について大橋院長は、この2年間、インフルエンザが流行しなかったことで、ワクチンの接種率が下がり、インフルエンザに対する免疫力が落ちたためではないかとみています。

現実のものとなったコロナとインフルエンザの同時流行―。

大橋信之 院長
「インフルエンザが今、流行入りして、次にもっと増えてくると注意報になって、それが警報になって。警報とかが解除されて、流行が去っていくのにだいたい3か月・4か月かかる」

「そう言っているうちに今度、またコロナの新しい変異株『XBB.1.5』とか、それから中国から春節の季節になって、たくさん人が来ると、また新しい変異株が入ってくる可能性もある」