日本と韓国の国交正常化から60周年のことしも、朝鮮通信使の行列が呉市下蒲刈町で再現されました。
ことしで23回目となる「朝鮮通信使再現行列」には、日韓両国からおよそ300人が参加しました。
朝鮮通信使は、江戸時代に12回来日し、ソウルから東京までの道中で下蒲刈島や福山市鞆町に立ち寄ったことが知られています。8年前には、両国の朝鮮通信使関連資料がユネスコの「世界の記憶」に登録されました。
先導役を務めたのは「サムルノリ」。韓国伝統の打楽器でリズムを刻みながら頭を振り回して踊ります。
通信使の代表「正使(せいし)」を乗せた輿(こし)などが1.2キロの道のりを練り歩きました。
訪れた人たちは再現行列や広島藩主を乗せた櫂伝馬船の写真を撮ったりして楽しんでいました。
訪れた人
「歴史絵巻をそのまんま目にすることができました。もうすごい衣装もきれいで、すごく素敵です」
「歴史を感じられて非常に素晴らしい行事だと思います」
「国書交換式」では、正使役を務めた駐広島韓国総領事館のカン・ホズン総領事と将軍役の呉市議会の阪井昌行副議長が当時の「国書」の代わりに友好親善を誓う文書を交わしました。
駐広島韓国総領事館 カン・ホズン総領事
「朝鮮通信使の記録のように両国の友好や交流がつづいて、これからの世代でも、我々や皆さんで協力出来れば」
呉市議会 阪井昌行副議長
「国交正常化60周年。目標としては100周年までは引き続きやっていきたい」
日韓双方の参加者は、「朝鮮通信使が果たした役割を再認識し、友好関係を深めていきたい」と話していました。