広島県東広島市にあるアメリカ軍川上弾薬庫のそばのため池から、高濃度の有機フッ素化合物=PFAS(ピーファス)が検出されたと住民団体が公表しました。

「PFAS問題を考える東広島市民の会」によりますと、今回水質検査したのは、八本松町宗吉にある、使われていない2カ所のため池です。

今年2月に採水して検査したところ、それぞれ▼1924ng/Lと▼570ng/LのPFASが検出されたということです。これは、国の指針値の38倍と11倍にあたります。

アメリカ軍は、川上弾薬庫のヘリパッド周辺で、2009年までPFASを含む旧式の泡消火剤を訓練などで使ったことを認めています。

今回のため池は、そのヘリパッドにすぐそばに位置します。

東広島市の調査では、これまでに弾薬庫周辺の河川や住民が飲用していた井戸から、国の指針値を超えるPFASが多数検出されていて、高いところでは、指針値の300倍の数値が確認されていますが、原因の特定には至っていません。

17日の会見で市民の会などは、ため池を放置すると地下水汚染が広がるとして、行政に、原因究明と合わせて対策を求める考えを示しました。

「PFAS問題を考える東広島市民の会」谷晴美さん
「早くとにかく対応してほしいいうのが、私たちのもうほんとに願いです」

この後市民の会は、希望者の血中濃度検査などを求めて、東広島市に要望書を提出しました。