寝ているのに、体は”酸欠との戦い”を続けていました…。自宅で装着した小さな装置が、元プロ野球選手の天谷宗一郎さんの眠りに潜む異変を映し出していました。さらに一泊の精密検査で明らかになったのは、「重症」の睡眠時無呼吸症候群(SAS)。健康に見える人ほど見逃しやすい”沈黙の病”の検査とその治療とはー。(【特集】「睡眠が壊す健康~眠りの奥に潜む“沈黙の病”」全5回シリーズの3回目)
■眠っているだけなのに、体が悲鳴をあげていた
「寝ているとき、息が止まってたよ」そう妻に言われたことがあった。けれど、まさか自分がそんな病気とは思っていなかったー。
元プロ野球選手で解説者の天谷宗一郎さん(41)は、体格も良く、現役時代から健康管理には気をつけてきました。番組の企画で「睡眠を調べてみよう」という話が出たときも、「もしかしたら…」という不安は感じながらも、「まぁ、大丈夫だろう」と思っていました。しかし-。

広島ハートセンター循環器内科医 中村真幸医師
「睡眠時無呼吸症候群は、自覚がないまま進行します。眠っている間に体が酸欠状態を繰り返し、血圧や心臓にも負担をかけてしまうんです」
自分では健康に見えても、眠りの中で体は静かにむしばまれている-。天谷さんは、自宅でできる簡易検査を受けることになりました。

































